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クラッシュ 太田哲也著

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    4年連続でル・マン24時間レースに出場したことがある、レーシングドライバーである太田哲也氏が書いた本です。

    その、「日本一のフェラーリ遣い」と呼ばれた著者が、98年のGT選手権で多重事故に巻き込まれて瀕死の重傷を負った。その男のおよそ1年間にわたる壮絶な戦いを自ら描いたノンフィクションの書籍です。

    私自身も、レーサーでは無いけれどモータースポーツには強い関心があって、学生時代は鈴鹿の8時間耐久レースを観に毎年通い、社会人になってからは車のほうに興味をもって、たまにフジスピードウェイに足を運ぶこともあります。つい先日も、FUJIGT300kmレースに観戦に行ってきました。

    この本は、何かのお勧め本の中にあった一冊で、かなり前に購入したのですが、今読んでみて、非常に深い感銘を受けています。

    一時はレーサーという職業を諦めて、ジャーナリストの道を歩み始めていた著者だからこその、文章力や表現力もあるのかと思いますが、そんな事などどうでもよいような壮絶な実体験が赤裸々に語られていて、読む人の心を打ちます。

    私自身も、一回通して読んだだけで、何度涙したことか・・・。

    プロのレーシングドライバーとして、ある意味高いプライドを持った著者が、再起不能というよりは、まずは生きれるかどうかという瀬戸際を彷徨った様子が、本人の記憶と、おそらく家族や医師から伝えられたであろう事実を元に、事故が起きた瞬間から、生還までの事、家族との事が本人の視点を通して描かれています。

    極限状態に陥った時に人はどうなってしまうのか、臨死体験をした人がその後をどう考えるのか、また、自分の周りの人間にどういった感情を持つのか。おそらく実際に体験した事の無い人には書くことのできない世界だと思いました。

    重度の熱傷患者がどれだけ壮絶な治療をしなければならないのか、その痛みや苦しみがどれほどのものなのか、想像するだけでも大変なものです。著者も間接的に言っていますが、死んでいたほうがどれだけ楽な道だったか。

    生きるという事の意味と、その大事さ、そして、その裏にある生きることの辛さ。”人間死ぬ気になれば何でもできるさ”、と軽く言う事ができなくなってしまうような体験だと思いました。

    いずれにしても、この本を読むと、好むと好まざるにかかわらず、人間はある大きな力で生かされているのかも知れないと考えてしまいます。それを神と呼ぶ人もいるでしょう。この太田さんはかなり特殊な職業の中で生きてきて、壮絶な事故にあったという特異な経験なのかもしれませんが、でも、人間がこの世に生まれた使命というか意味がすべての人にもあるのかも知れないとつくづく思いました。

    私自身も小学生時代に、海でおぼれかけて、奇跡的に助かった経験をもっているのですが、その時には必死で泳いでいる自分がスローモーションのように感じられて、それまでの出来事が走馬灯のようによみがえった経験があります。おぼれた原因は、私より先におぼれていた人が私の足を掴んで引きずり込んだ事だったのですが、その少年はたまたまそこにいた私の足を掴むことによって助かったのです。なぜかそんな昔の記憶が蘇ってきました。

    このブログは、ビジネス書籍を中心に読んだ感想や書評を書いているのですが、こういう本も生き方という点ですごく大事な本だと思いました。

    勇気と前向きな気持ちがもらえる本です。

    目次

    雨の富士スピードウェイ
    七二時間の命
    日本一のフェラーリ遣い
    凄まじい痛み
    戻るべき場所
    妻と子どもたち
    見えないほうが良かったもの
    アマゾンの流れ
    僕に巣喰うクルミの殻
    新しい誕生日





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    • エクストリーム・レーシング ピュア
    • 2009/09/28 3:37 AM